玩具
ドリーム小説
見つけた
見つけた
俺だけの「玩具」
「クウラ様。どちらへ?」
「なぁに。暇つぶしに『玩具』を使いたくなってな」
そう。最近手に入れた玩具をな……。
逃げられないように頑丈な鎖で自由を奪い、誰にも見せないように部屋へ置いといている。
ギィィィ……
「…………」
部屋に入ると、冷たい床に体を横にして眉を歪めながら眠る『玩具』がいた。
ゆっくり『玩具』に近づき、長く美しい髪を掬いながら寝顔を拝見する。
長い睫。小顔でまだ幼さが残っている顔立ち。弧を描くような可愛らしい桃色の唇。
美しくも芸術品であるこの『玩具』は、今や俺だけのもの。
「」
そっと抱き上げて唇を重ねる。
微かに香る甘い匂いが鼻を擽る(くすぐる)。
「ん……」
はそっと目を開き俺を見ると、怯えた目をして逃れようと暴れる。
気に食わない。
俺がお前の自由を奪ったからか?
お前の住んでいた星を破壊したからか?
その星の人間を殺したからか?
力いっぱいを逃がさぬよう腕に力を込めて、顎を鷲掴みし強引に俺の方へ向けさせる。
「お前は逃れられない。一生、お前は俺の玩具だ」
そうだ。
もうこの時点でお前は俺の玩具なんだ。
俺を退屈にさせない分
お前を大切に愛そう。
我が愛しきよ……。
……end……